伊藤塾長に勉強を教わりたいと素直に思った。とにかくわかりやすい、丁寧な説明でした。

予備試験ルートで司法試験合格

野澤 政伸 さん(27 歳)
 

合格者イラスト
中央大学法科大学院(既修)修了

◆ 出 身 大 学 /放送大学教養学部
◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+ リーガルトレーニング、司法試験演習秋生、司法試験論文マスター、基礎マスター労働法、司法試験対策ゼミなど

※プロフィールは、2013年合格時点のものです。


はじめに

私が法律家を目指したきっかけは、21歳のとき、漠然と偉くなりたいなあと思い、ふと弁護士が頭に思い浮かんだからです。そして伊藤塾の「明日の法律家講座」通して、いろいろな弁護士の活躍を知るにつれて、弁護士というのは多方面において人のために尽くすことができるよい仕事だと思うようになり、本格的に受験勉強に取り組むようになりました。
 具体的には、大学2年の半ばくらいに伊藤塾に入塾しました。当時22歳でした。伊藤塾に決めたのは、伊藤塾長の無料ストリーミングの講義を聴いて、この人に勉強を教わりたいと素直に思ったからです。
 基礎マスターを初めて聴いたときの感想は、とにかくわかりやすい、とても丁寧な説明だと感じました。初学者には理解しにくい部分も様々な角度から何度も説明を試みてくれ、スムーズに法律の勉強に入ることができたと感じます。

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

基礎を修得するに必要なことは、各科目につき自分のテキストをひとつに決めて、そのテキストを何度も何度も繰り返し読み、答練等を通してそれを表現することを試みることだと思います。そして、勉強の途中で知識が不正確だと思ったときは、必ず自分のテキストに戻って知識の確認をするのです。そういった地道な積み重ねが、盤石な基礎を少しずつ築きあげてくれるのだと思います。ちなみに私の場合は、法科大学院入学前に基礎マスターテキストの講義を3回程度は確認し、答練等で知識が不正確だと感じたところは、答練の解説レジュメではなく、自分の基礎マスターテキストで確認するよう努めました。
 司法試験においては基本的な法知識・法理論を修得し、表現できるかが合否に決定的な影響を与えます。これまで数えきれないほど多くの合格者の声を聞いてきましたが、基本・基礎を書けば合格できる、このことを否定する合格者は一人もいませんでした。私は、基本・基礎とはその問題領域においてどんな論点、項目があって、条文、判例等はどういう立場をとっているか、典型例はどんなものか、といったことである考えています。

短答式試験対策について

短答式試験対策は基本的には過去問を完璧にこなせればかなりの高得点が望めると思います。そして、短答対策は、細切れの時間の活用と相性がいいので、時間のやりくりを工夫することが大切です。実際に私は、法科大学院最終学年の夏休み頃から、通学時間(電車片道30分程度)を使って過去問を全て3回(間違えやすい問題は6回)繰り返しました。そして、間違えた問題はその都度、頁の端を折ってわかるようにしておき、寝る前にもう一度だけ解く、ということを繰り返しました。
 その他、岡崎講師の短答マスターの講義はポイントが的確に絞られていて知識の整理に非常に役立ちました。講師がポイントとして指摘した部分を何度も何度も読み返し、自分でも感じられるほどに理解が進んだことを覚えています。

論文式試験対策について

まずは全ての過去問を解き、出題趣旨と採点実感を読み込むということが必要だと思います。
 そして私は、基本的には法科大学院の授業をベースとして、それだけでは不安な科目等があるときには、伊藤塾の講義を受けるというスタンスで対策を練っていました。とりわけ憲法については、法科大学院での授業数が少なかったこともあり、伊藤塾のペースメーカー論文答練を基軸に対策を立てました。同講義の岡崎講師の解説は本当に目から鱗で、多くの再現答案をお読みになっている経験から、かなり具体的に思い切ったノウハウを提供してくれます。憲法については、いかに書いて点数をとれるようにするかという観点から、ノウハウレジュメのようなものを作り、そのノウハウを答練や過去問を繰り返すことで改良しながら定着させる、という学習をしていました。
 答練等を解く際に一番注意していたことは、時間配分です。司法試験が時間との戦いであることは誰も疑いません。私は、字を書く早さには自信があり、また、構成時間を削るべきでないという考えをもっていたので、構成時間を最大60分(配点に応じて書く分量も決める)に設定し、6頁以上で書ききる(どんな問題であっても)という訓練をしてきました。  

直前期と試験当日の対策について

直前期は、今まで学習してきたことを何度も何度も繰り返しました。
 また、気持ちで負けないということもきわめて大切なので、不安が生じたら、それを打ち消すような言葉を逐一メモ帳に記載していました。そのメモ帳は試験当日の朝に読んで、自分を鼓舞したりするのにも用いました。
 さらに、伊藤塾の全国公開模試を受けました。これを本番のつもりで受けたことにより、自分なりの注意事項等を発見できて非常に有益でした。

伊藤塾の受講スタイルとフォロー制度について 

伊藤塾のインターネット受講は本当に便利でした。特に何度も同じ講義を聴ける点がよかったです。私は、短答マスターの講義を一度聴いた後、しばらくして、たとえば民訴の全体を軽く見回したいというときがあれば、2倍速で1度聴いた民訴の短答マスターの講義をもう一度聴く等しました。

法科大学院での受験対策、伊藤塾の活用 

一般に、法科大学院では短答式試験の対策はなされていません。ですから、私は伊藤塾の短答マスターを大いに活用させていただきました。
 また、法科大学院では基礎的知識のインプットをするような授業はありませんから、入学前に基礎知識のインプットをある程度終えていないと苦労することになります。私は入学前に伊藤塾の基礎マスターを終えていたので、そういった苦労はありませんでした。

学習モチベーションの維持・向上について 

友人や家族、先生等、身近な人とよく話すことが大切だと思います。勉強だけに時間を割きたいという気持ちもわかります。しかし、飲み会等のお誘いを受けたときは積極的に参加表明して、飲み会まで必死に頑張るぞという気持ちで追い込んで、飲み会で疲れをリフレッシュして、また気持ちを切り替えて頑張る、という感じでメリハリの利いた生活を続ければ、モチベーションも自ずと維持でき、学習効率も上がると思います。時間に制約されることが必要です。

合格後に必要なこと 

相手の立場に立って物事を考えられる力が最も大切だと思います。自分が今すべきこと、してはいけないこと、これらを適切に判断するには相手の気持ちを考えなければなりません。試験委員の気持ち、依頼者の気持ち、等々。小学校のときによく、相手の気持ちを考えなさい、と怒られた記憶がありますが、合格したからといって物事の真理は変わらず、結局そういうことが一番大切なのかなと感じます。

最後に 

私は地方でマチベンをやり、依頼者と同じ目線で一緒に問題を解決していけるような、そんな親しみやすい弁護士になりたいと思っています。これからも前途多難であるとは思いますが、司法試験を通して学んだ、諦めないでやれば必ずできるということは真理であるという思いを胸に、どんな困難にも立ち向かっていきたいと考えております。
 これから法律家を目指す方々も、自分がやると決めたことを投げ出さず、根気よく続ければ、必ず各人の目標を達成することができます。
 お互い、これからも地道な努力を続けましょう。