伊藤塾の教材を拠り所とすることで、効率的に勉強が進められました。

予備試験ルートで司法試験合格

M.W さん(24 歳)
 

合格者イラスト
東京大学法科大学院(既修)3 年在学中

◆ 予備試験合格時 /東京大学法科大学院(既修)2 年在学中
◆ 出 身 大 学 /東京大学法学部
◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+ リーガルトレーニング、司法試験演習秋生、司法試験論文マスター、基礎マスター労働法、司法試験対策ゼミなど

※プロフィールは、2013年合格時点のものです。


はじめに

このたび、司法試験に無事合格することができました。 私は、法科大学院の2年在学中に予備試験に合格し、平成25年度司法試験を受験しました。 もともとは法科大学院修了後に司法試験を受験することを予定しており、試験の雰囲気を感じる経験になればという思いで予備試験を受験したため、司法試験の合格発表後まで司法試験の問題をきちんと解いたことがありませんでした。その時点で、すでに司法試験まで半年を切っており、間に合わないのではないかと受験をしり込みする気持ちもありました。 しかし、伊藤塾の方に「全力でサポートする」と言っていただいたこと、同じように昨年伊藤塾で勉強し予備試験から司法試験を受験した方がいると知ったことから、チャレンジしようと決意をしました。

私がとった勉強方法 

全体を通して

伊藤塾では伊関講師の講義を受講し、論文式試験の「いろは」を教えていただきました。各教科の特徴、答案を書くうえでの戦略、やりがちな失敗例など、論文式試験を攻略することに特化した講義で、目指すべき答案のイメージを短期間で得ることができました。もし1人で漫然と過去問を検討し、自己流で目指すべき答案を模索していたら、かなり遠回りをすることになったと思います。また、講義内に時間を測って答案を書き、添削していただけるうえ、後日優秀答案を踏まえた解説を聴くことができるという講義形式は、試験問題を解いたことのなかった私にとって、強制的に司法試験モードに体を慣れさせる契機となり、とてもありがたかったです。
2月に法科大学院の定期試験があったため、司法試験のためだけの勉強に集中したのは2月半ばからでした。そこからは、伊関講師の講義で習ったことを念頭に置いて、友人と勉強会を行い、週に2~3通ずつ論文式試験の過去問の答案を書きながら、自分なりに全科目の総復習をしていきました。他の方と比べて、決して書いた答案の数は多くありませんが、それでも合格という結果を得られたのは、伊関講師の講義で答案の作法を学ぶことができたからだと思います。
司法試験を突破するための勉強方法で、私が大切だと感じたのは、勉強のアイテムを絞ることです。良く言われる、知識の「一元化」です。具体的には、伊藤塾の論証パターンに他の教材を勉強した際の気づき、自分だったらこう書こう、ということをどんどん書き込み、自分用の論証パターンを日々更新していきました。法科大学院での授業や、基本書、判例から得た知識の中でも、その時点での自分には高度すぎる部分もあります。自分が理解していて、試験の現場でアウトプットできるのはどこまでかを検討し、「自分のもの」にしようと決めた所だけを論証パターンに書き加えることで、内容面でも絞りをかけるよう心がけていました。そして、直前1ヶ月はほとんど論証パターンと百選を繰り返し覚えるという勉強をしていました。この科目の論証パターンは6時間で大体1周できるな、という風に、各科目に充てる時間を把握することができたので、試験前10日間で全科目の総復習をする際のタイムスケジュールの目安になりました。また試験当日も、これを持っていけば大丈夫と思える安心材料になったと思います。確かに、司法試験はパターンだけでは対応できない、思考が求められる試験でもあります。しかしだからといって、あらゆる思考のあり方を事前に準備することは困難ですし、勉強の裾野を広げすぎることでかえって自分のものにできないということも出てくると思います。実際に受験をしてみて痛感したのですが、選択科目を含めて8科目というのは、分量として本当に多いです。試験当日に全科目の知識を頭に入れた状態で臨むためには、確実にアウトプットできる論証の型を身につけておき、それをもとに現場でひと工夫、ひとひねりするという手法が、自分には合っていたのだろうと思います。すでにまとめられている伊藤塾の教材をその拠り所とすることで、効率的に勉強が進められたと感じています。

短答式試験対策について

短答式試験については、予備試験の受験前に一度勉強していたこと、また論文式試験の準備で手いっぱいとなっていたことから、あまり多くの時間を充てることができませんでした。そして、過去問を2年分解いただけの状態で3月末の伊藤塾の模試を受けたところ、結果は大惨事。慌てて4月中は短答に充てる時間を増やし、伊藤塾の短答答練や模試の復習、司法試験の過去問に取り組みました。模試を受けていなかったらどうなっていただろうと思うと、今でも恐ろしいです。

論文式試験対策について

論文式試験に関しては、3月末の模試までに各科目を一旦完成させることを目標に勉強を進めることができたため、いずれの面でもペースメーカーとして役立ったと思います。 受験勉強をする中では、思うようにはかどらなかったり、過去問を解いても手も足も出ない年があったりと、精神的に参ってしまう時期もありました。勉強がこんなに間に合っていないのに、受験できるのだろうかと焦る気持ちから、余計に勉強に身が入らないという悪循環に陥ったこともありました。そんなときに、同じように司法試験を目指して頑張っている仲間がいたことは、本当に救いになりました。伊関講師の講義には、社会人の方もいらっしゃり、お仕事から帰られたらすぐに勉強を開始し、夜の時間を目一杯活用しているというお話を伺いました。私は1日の時間を全て自分の勉強に充てることのできる環境にいるのだから、弱音を吐いてはいられないなと発破をかけられる思いがしました。また同じ境遇で司法試験を受験する法科大学院の友人とは、直前まで励まし合い、力をもらいました。試験当日に精神的、体力的に万全の状態で臨むのは、実はそれまでの受験勉強と同じくらい大切で難しいことです。皆不安な中で頑張っているのだから、1人ではないと感じたことが、本当に支えになったと思います。

最後に 

最後になりますが、目指すべき目標を示してくれた、昨年の予備試験ルート合格者の方、また受験までの道しるべを与えてくださった伊藤塾の講師・スタッフの方々に改めて感謝申し上げます。 そして、一緒に司法試験を受験した仲間達、支えてくれた友人・家族に心から感謝しています。ありがとうございました。