地方在住の場合でも意識的にアンテナを張り巡らせ、工夫して勉強を進めることが大切

予備試験ルートで司法試験合格
S.Tさん(23 歳)

合格者イラスト
東京大学法科大学院(既修)2年在学中
◆予備試験合格時/北海道大学法学部4年在学中
◆出身大学/北海道大学法学部
◆受講講座/司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、司法試験論文マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2015年合格時点のものです。


はじめに

伊藤塾説明会の参加をきっかけに大学1年夏に入塾しました。当時、予備試験という制度が主流になる旨の情報に触れ、在学中の合格を目指して勉強するようになりました。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

基礎マスターでは、多少復習が間に合っていなくても配信されている講座を受講していくことが大切です。わからなくても 論文マスターで初めてわかったことはたくさんありました。論文マスターは復習中心でした。問題文を読んでどんな論点があるのか、本問でどうあてはめるのか を考え、答案構成を軽く済ませて疑問点をリストアップしたあとに、解説を聴きました。さらに「その問題が試験で出たとして、どう思考すれば答案例のように 解答できるか」を考えたりして復習をしました。論文マスターはアウトプットと捉えるより知識の使い方を学ぶという意味で、むしろインプットであるとの意識で取り組みました。
司法試験の合格に必要な知識のうち、基礎マスター・論文マスターで得られた知識で、試験に直結するものは5割ほどだと思います。但し残りの5割を自分で修得するとしても、その土台となる基礎知識はまさに基礎マスター・論文マスターで培われたものです。

論文式試験対策について

論文答練を利用する場合には漫然とこなすのではなく、何のために受けるのかという目的意識が大切だと思います。私は、 論文試験では、(1)途中答案にせず、(2)事情をたくさん拾い、(3)読みやすい文章で記述することが大切だと考えます。特に(1)は答案構成に割く時 間を縮める工夫、具体的には構成はメモ程度に留め、多色ペンや蛍光ペンを用いて問題文を加工しこれを構成の代わりとし、筆記を速くするなど工夫をしまし た。この工夫に従って答案を書くようにするため、ペースメーカー論文答練を利用しました。

学生生活との両立について

趣味の時間は十分確保し、その代わり勉強すると決めた時間は、きちんと集中して取り組みました。だらだらと机に向かうより、メリハリをつけ息抜きするときは真剣に息抜きをする方が勉強の質が高まりました。 

予備試験からの司法試験対策について

予備試験と司法試験では試験傾向が異なります。そのため、司法試験の過去問や出題趣旨・採点実感を利用し、合格に必要な能力の範囲とその程度をきちんと分析することが大切だと思いました。

最後に

司法試験は、ある種情報戦です。地方大学にいると東京の学生と比べどうしても情報量や速さで引けを取ります。地方在住の場合、意識的にアンテナを張り巡らせ情報を獲得することが重要だと思います。
また、司法試験は、「がむしゃらに努力すればなんとかなる」というものではなく、一定の努力に加え、司法試験合格のために不可欠な能力を見定め、これを修得するよう意識的に工夫して勉強を進めることが大切だと思いました。