はじめに

弁護士になるのは小学校からの夢でした。大学に入ってからサークル活動や国際交流、ビジネスコンテストなどに打ち込み、自分は弁護士として誰と関わっていきたいのか指針が決まりました。学問としての法律自体への関心が薄い中、手段として最短かつ最効のルートとして予備試験を目指すことを決めました。メリットは、絶対的には難しいがゆえに長く勉強しすぎると泥沼にはまってしまいがちな司法試験を勢いで乗り切れるところです。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

司法試験までを通じて、むしろ司法試験こそ、基礎基本が大事でした。基礎マスターテキストは知識が網羅的で検索がしやすく、それに講義でグレーディングやメモを書き込んでいくことで合格に十分だなという印象を受けました。

論文式試験対策について

とにかく過去問を解き、解答例を見て、出題趣旨を見て、というのを7 年分くらい行いました。司法試験論文マスターは、科目ごと、年度ごとに、解答例、解説、出題趣旨、採点実感が載っており、これを軸に勉強しました。司法試験は合格者答案も完全解からは遠い中で、解答例は出題趣旨、採点実感を踏まえて、さらに蓄積された伊藤塾の論証、あてはめの方向性が駆使されており、とてもクオリティーが高かったです。司法試験は、敵が実際よりも大きく見える試験です。未知の法律問題が問われ、問われている問題意識はとても難しいので、なかなか満足な答案が書けない。絶対評価としては半分弱取れれば平均だが、そこを取り違えると大きな不安にかられてしまう。しかし、半分もできてない、手も足も出ないとの手応えであっても、相対評価なので意外と悪くなかったりもする。つまり見かけに騙されず、得点できる基礎基本を守れば、落ちない試験であるということを念頭に置く必要があります。

学生生活との両立についてまたは働きながらの学習方法について

予備試験受験時は、カリキュラム的に圧倒的遅れを取っており、アルバイトやサークル活動や外食の予定などをほとんど断らざるを得なくなりました。司法試験受験時は、成績的には余裕はありましたが、やはり就職活動も学部試験もあり、時間がありませんでした。もっとも忙しい時も、週に1回の伊関講師のゼミによって、強制の契機も入れながらペース作りをしました。直前期はほとんど勉強だけになってしまいましたが、趣味のヨガは自宅で行っていました。

伊藤塾の受講スタイルとフォロー制度について

Web受講システムにより、どんなパターンの人もカスタマイズして利用できるところが、伊藤塾のメリットだと思います。また、自分は予備試験時と同様、質問制度をかなり活用しました。自分の疑問点を正確に伝えるのは難しかったですが、とても丁寧に回答してくださいました。

最後に

今後は、予備試験を目指す前までに出会った海外のビジネス関係の友達と、何かプロジェクトを一緒にしたいです。また、異例の短期合格を目指した私にとって、先輩方の丁寧なアドバイスは本当に貴重なものでした。ありがとうございました。また、いきなり勉強生活になだれ込み、体調を崩しがちであった私が司法試験を受け切れたのは、支えてくれた父と母のおかげです。ありがとう。