他に手を出さず1 つの教材にこだわり続けたのが勝因。基礎知識を忍耐強く修得することが大切です

K.S さん(22 歳)

合格者イラスト
同志社大学法学部4年在学中
◆ 適性成績/第1回:190点 第2回:221点
◆ 学部成績/GPA3.7 A・B・C の優比率 2:1:0
◆ 受講講座/司法試験入門講座本科生+ リーガルトレーニング、予備試験短答答練、予備試験全国公開短答模試、適性試験シミュレーション、法科大学院別法律科目論文模試など
◆ 合格校/京都大学法科大学院(既修)、大阪大学法科大学院(既修)、神戸大学法科大学院(既修)、同志社大学法科大学院(既修・全額免除学生)

プロフィールは、2015年合格時点のものです。

はじめに

私は小学校4年生のころから、漠然とではありますが、法律家を目指していました。きっかけは憲法前文を授業で取り扱った際に、子どもながら社会の根幹ともいえるものに触れて感銘を受けたからです。その後友人の当て逃げ被害やアルバイトでの法定時間外労働、詐欺未遂被害等の経験を経て、法律により弱者を守っていくことを決心しました。
伊藤塾に入塾したのは、大学に伊藤塾が近かったこと、その合格実績、教材のクオリティへの信頼が理由でした。大学での授業では法科大学院受験に挑むことは難しいです。法科大学院入試や司法試験のための授業をしない大学の授業を受けている間に、伊藤塾の授業を受けている人と力に差がつくでしょう。

私がとった勉強方法

2回生の入塾時から3回生の終わりまで、いわゆる学術書や参考書といわれるものには原則として手を出さず、基礎マスターテキストをひたすら繰り返しました。その際、最初は膨大な分量に圧倒されないよう、薄く全体的に回す回数を多くし、弱点がわかってきたら章毎に小分けして読み込むようにしていました。論文に使えるレベルではなくとも、基礎的な知識は、予備試験の短答式試験に向けた勉強だけで十分に身についたと思います。特に、商訴・行政法の問題は知識のインプットだけでもかなり論文の形になるため、基礎マスターは非常に優れたインプット教材として重宝しました。3回生になった頃からは論文ナビゲートテキストを利用しました。ある程度法知識が表面的に身についた段階だと、論文ナビゲートテキストにまとめられた論証としての論点整理や理由づけが非常に役に立ちました。基礎マスターで表面的に全体を把握したうえで、論文ナビゲートテキストで表面的な知識に論理的な根拠及び問題意識を紐付けることが、私の勉強法でした。
また、論文マスターを、法体系のインプットとして利用しました。論点や知識優先の学習では、答案を書く際にどのような順番で論じていけばいいのか、どこで論じればいいのかが見えてこないため、参考答案からそれらを学び、真似するようにしました。

予備試験との併願について

予備試験は絶対に併願することをおすすめします。法科大学院入試レベルであれば予備試験短答式の知識は頼れるツールになるどころか、それが合格の決め手になる可能性さえあります。また、論文式試験に挑むことができた場合には、その場での経験は、法科大学院入試に向けたひとつの模試のような形で、役立つはずです。なにより、予備試験の存在は、勉強ペースの低下を防ぎ、モチベーションの維持につながります。

合格後に必要なこと

勝因は基礎マスターや論文マスターにこだわり続けたことに尽きます。基礎ができるまでに他の教材に手を出すことは害悪でしかありません。今後法科大学院を目指す皆さんは、論文をとりあえず書けるようになろうと慌てるのでなく、基礎知識から忍耐強く修得するよう心がけてください。