はじめに

私が伊藤塾に入塾したのは、3回目の司法試験受験を決意したときでした。司法試験を受験するのはもう今年で最後にしようと思い、後悔のない勉強法を探るべく様々な複数回受験合格者のブログを読み漁りました。その時に、伊藤塾を利用して合格された方が多くおり、またその方々の基礎を徹底するという勉強法に共感したこともあり、伊藤塾のペースメーカー論文答練および論文マスター民法を受講することにしました。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

私は特に民法が苦手で、基礎知識が欠けていることを自覚しておりました。そのため、ペースメーカー論文答練が始まる前に、論文マスター民法を受講しました。論文マスター民法は、ただ旧司法試験の解説が行われるのではなく、基礎知識の補充も行われます。特に、伊関講師の作成される簡潔なレジュメは大変見やすく、講義を聴きながら自らのメモを加え、司法試験直前に見直すまとめノートとしても利用しました。民法について曖昧な知識しかなく、論文の添削で「明後日の方向の答案」と評価されてきた私にとって、伊関講師の講義はまさに目から鱗でした。本番でも、難しいと感じつつも論文マスター民法で学んだことを思い出しながら論述することができ、民法の評価はFからBに上げることができました。

論文式試験対策について

伊藤塾のペースメーカー論文答練の最もよい点は、講師答案例にあります。講師答案例は、講師が現実的答案として作成されるため、合格というゴールを明確にすることができます。複数回受験生である私にとって、講師の提示される合格ラインこそが勉強の方向性を修正する手がかりとなりました。また、答練を重ねるごとに基礎知識の穴が減り、明後日の方向の答案であると評価されることもなくなり、どんどん実力が伸びていくのを実感しました。

働きながらの学習方法について

私は日常の家事をこなすほかに、フルタイムのアルバイトにも従事しました。移動、休憩時間など確実に集中できる時間を伊藤塾の講義を聴く時間に充てることで、有限な時間を効率よく活用することができました。伊藤塾の講義を聴くことを勉強のスイッチとし、その後の時間も集中して勉強に取り組むことができました。

おわりに

司法試験に不合格となってしまった時、色々なことに手を広げてしまいたくなると思います。しかし、不合格になってから次の試験までは長いようでとても短く、あまり多くのことをやっている時間的余裕はありません。私は、3回目の受験に際して、基礎知識を叩き込むことと伊藤塾で指導されたことだけを繰り返し行い、合格することができました。不安なことはたくさんあると思いますが、基礎の徹底と指導に素直になることが合格への近道だと思います。