カテゴリー:2012年

2012年

第208回 原理原則

12月16日には総選挙そして最高裁判事の国民審査があります。さらに東京では都知事選も行われます。後ろの2つは完全に1人1票なのですが、同じ選挙権でも総選挙は住んでいる場所によって1票の価値において差別されています。東京の私は0.4票しかありません。民主主義をいうのなら1人1票はどんな選挙でも原理原則でなければなりません。

政治に対しての影響力を持ちたくても持てない、0.4票どころか0票しか与...

2012.12.03

2012年

第207回 憤り

「住む場所によって『あなたは0.2人前の価値しかない』となれば、ふざけるなと思いませんか」1人1票参議院判決の記者会見で思わず声を大きくしてしまった私の言葉が朝日新聞天声人語で10月の言葉として紹介されました。そこには「沖縄に関して、日本の民主主義は機能しないのです」という作家の目取真俊さんの言葉も沖縄の深い憤りを伝えるものとして取り上げられています。

何かに憤る気持ちは大切です。特に法律家や行政官にとって、不条理・理不尽...

2012.11.02

2012年

第206回 事実と意見

日中国交回復40年はきわめて残念な形で迎えてしまいました。尖閣諸島問題が日中関係を悪化させてしまったようです。先月、毎年恒例の中国スタディツアーで、南京、武漢、上海を訪問してきました。9月18日までの1週間です。1931年のこの日に満州事変の発端となった鉄道爆破事件(柳条湖事件)が関東軍の謀略によって引き起こされました。

中国各地で反日デモが繰り返されている時期でしたし、暴動の様子も日本では...

2012.10.02

2012年

第205回 国境

領土問題もかつては、外務省などの官僚がしっかりとした方針をもって政策を実現していけば大きな問題は回避できました。しかし、最近の情報化社会そしてインターネットで瞬時に情報が世界を駆け巡り、SNSによってそれが共有される時代になると、明らかに領土問題のプレイヤーも官僚、政府、政治家などだけではなくなってきました。まさに国民自身が当事者として領土問題そのものに大きな影響を与えることになります。国民にも一定の能力が求められるようになったのです。

尖閣諸島は、棚上げ論がもっとも日本の利益になるとこれまで判断されてきた...

2012.09.03

2012年

第204回 オリンピック

オリンピックの度に思うのですが、4年に一度というのは選手にとって本当に過酷です。この機会を逃したら次は4年後までひたすら自らを鍛え続けなければなりません。これに比べれば、ほとんどの試験は毎年行われますから幸せなものです。1年間努力するくらいなんでもないことに思えてきます。それにしても4年間待たされるとはずいぶんと大きな制約ですが、そもそもスポーツそのものが一定の制約の中で競い合うものです。一定の距離、時間、回数、手段など様々な制約の中で技を競い能力を極限まで高めていきます。そこで人間の無限の可能性を見せつけられ、驚きと感動を覚えるのです。

身体的な能力開発とともに精神的な成長もなければ結果を出せません。いわば...

2012.08.02

2012年

第203回 秘密保全法

受験生にとって試験種を問わず、情報は決定的に重要です。正しい勉強方法は何か、どこが重要か、予備試験がどれほどチャンスか、すべて情報です。正しい情報を得た者が試験を制するといっても過言ではありません。インサイダー取引制限も不動産や金融商品の説明義務もみな情報格差による不公正を是正するための制度です。どんな場面であっても、情報を持つ者が持たない者を支配するのです。

国家と国民の関係においても、国民が情報を持った上での政治的意思決定がで...

2012.07.02

2012年

第202回 試験の前後

先日、司法試験を終えたある塾生の話を聞きました。彼は試験後、すぐに英語の勉強を始めたそうです。合格後の目標に向かって新たな努力を始めているのです。もちろん、試験の合否はわかりません。失敗した科目もあるようです。しかし、そんなことは関係ありません。重要なことは自分の夢に向かって、努力し続ける姿勢です。仮に試験の結果が不本意に終わったとしても、こうして努力し続ける姿勢を持った人は必ず成功します。

5月から6月にかけては試験ラッシュです。司法試験、予備試験、適性試験、...

2012.06.02

2012年

第201回 憲法記念日

5月は憲法記念日があるので、毎年あちこちで講演をさせていただいています。今年も全国を駆け回っていますが、東日本大震災と憲法という依頼を受けることが多くなりました。

震災から1年以上が経過したにも関わらず、復興への道のりは険しく、とりわ...

2012.05.02

2012年

第200回 記憶

先日、2冊ほど本を出しました。「“司法試験流” 勉強のセオリー」(NHK出版新書/2012年4月10日発売)と「記憶する技術」(サンマーク出版)です。(※下段参照)「勉強のセオリー」の方は、Eテレ「仕事学のすすめ」のテキストを大幅に改訂したものです。ゴールからの発想をさまざまな勉強やビジネスに役立ててもらえるヒントが満載です。この雑感でも何度か触れましたが、司法試験の勉強方法は本当にいろいろな分野の仕事に役立てることができます。実際に法律家や行政官として実務についてから、その真価がより発揮されるに違いありません。ぜひ読んでみてください。

もう1冊の「記憶する技術」は、はじめに出版社から記憶術の本を書いてもら...

2012.04.03

2012年

第199回 震災と憲法

先月、うれしいことがありました。ベトナムで数人の教え子たちと会うことができました。特にビジネスの世界で成功している教え子に会えたことは、大きな喜びでした。

彼は私が19年前に書いた「やればできる、必ずできる。」という色紙を今も...

2012.03.01

2012年

第198回 伊藤塾で学ぶこと

伊藤塾の塾生になると何度も聞く言葉がいくつかあります。「やればできる、必ずできる。」「ゴールから考える。」「最後まで絶対に諦めない。」「合格後を考える。」等々。どれも私がこれまで30年にわたって、法律家・行政官の育成をしてきた中で、実感し、ぜひ塾生の皆さんの血肉になってほしいと願っているものばかりです。

昨年9月に出演し放映されたNHK Eテレ「仕事学のすすめ・“司法試験流...

2012.02.01

2012年

第197回 謹賀新年 2012

昨年は、東日本大震災、欧州経済危機など多くの社会不安や世界情勢変化の年でした。まさに憲法価値が求められているときに憲法を活用して国造りができないこの国のもどかしさを感じた一年でした。私も受験指導30年の節目としていろいろなことがありました。司法試験勉強のノウ・ハウがビジネスにも役立つことを実証するために出演したNHK・Eテレ「仕事学のすすめ」では予想外の大好評を頂き、今年2月には再放送されることになりました。

また、昨年は塾生の頑張りで多くの圧倒的な合格実績を上げることができまし...

2012.01.03