タグ:4月

2026年

第369回 桜と表現の自由

伊藤塾横の桜は、今年もまた満開を迎えました。毎年この時期になると、忙しい日々の中でも、ふと足を止めて見上げたくなります。もっとも、桜そのものが何かの意味を伝えようとして咲いているわけではありません。ただ、生存のために花をつけ、そして散っていくだけの存在です。それでも、私たちはそこに意味を見い出します。希望を感じる人もいれば、平和を感じる人もいます。あるいは、散りゆく姿に、はかなさや無常を感じる人もいるでしょう。同じ桜を見ていても、受け取り方は一人ひとり違います。

ここに、人間の営みの本質があります。それは、「意味は誰が決めるのか」と...

2026.04.01

2025年

第357回 桜と多様性

東京近郊の自然の中でこれを書いています。先ほどまで渋谷伊藤塾近くにある高層ビル・サクラステージ内のカフェで塾前の桜並木を見ながら書いていたのですが、気の置けない講師仲間の数人とちょっとした気分転換に来ています。自然の中にいると無数の多様な命に生かされていることを実感します。里山の桜もいいのですが、私にとって桜丘の桜はやはり特別です。

昨年まで桜色の提灯が桜坂入り口に並んでいたのですが、その前で写真を撮る...

2025.04.08

2024年

第345回 桜と坂

 東京は先月29日に開花宣言がありましたが、伊藤塾渋谷校前の桜は満開までもう少しのようです。ここの桜並木の坂道(桜坂)は欅坂46のヒット曲「サイレントマジョリティー」のPVのエンディングの撮影が行われた場所です。この歌の歌詞の中の「どこかの国の大統領が言っていた 声を上げない者たちは賛成していると 選べることが大事なんだ 人に任せるな 行動しなければNoと伝わらない」という部分は、2016年当時、安倍政権によって強行採決された新安保法制法に対して違憲訴訟を提起するときに、そんな訴訟をしても無意味だという声に抗うために自分に言い聞かせようと繰り返し聞いていたことを思い出します。最近、この歌詞は高校の新歴史総合の教科書(第一学習社)でも取り上げられているようです。

 なぜこの桜坂を上ったところに伊藤塾を創ったのか振り返ってみました。塾...

2024.04.01

2023年

第333回 桜と寿命

 毎年、この時期の雑感は桜がテーマです。

今、渋谷の伊藤塾前にある桜並木が満開です。そろそろ散りかけていますが、...

2023.04.01

2022年

第321回 桜とひまわり

伊藤塾渋谷校前の桜が満開です。いつ見ても見事で、少し心が癒されます。ウクライナでは大変な状況が続いているにも関わらず、日本の春は穏やかです。コロナも決して油断できませんが、蔓延防止措置が解除された東京の人出は相当なものです。

桜は日本の国花ですが、ウクライナの国花は、何だろうかと調べたら、ひまわ...

2022.04.01

2021年

第309回 桜と同性婚

伊藤塾東京校前の桜はコロナ禍などどこ吹く風とばかりに例年にも増して美しく咲き誇っています。お花見の是非などで世の中は喧しいのですが、司法試験受験生にとっては、この時期は直前の追い込みで、花見などと言っていられない点では例年どおりで何も変わりません。桜を見る人の事情や心持ちによって、桜花への評価もまちまちです。私は桜を見てもつい自然の多様性を感じてしまいます。

この時期の雑感では桜を話題にすることが多いのですが、同じように見える毎...

2021.04.01

2020年

第296回 パンデミックと桜

毎年、この時期の雑感はさくらをテーマに書いてきました。渋谷の伊藤塾の前には見事な桜並木があり満開を迎えています。例年はそれを題材に、桜は散り際が大切だとか、桜の花言葉とされている気高い精神とすばらしい教育は塾の理想とぴったりだなどと書いてきました。

ですが、今年はさすがにそんなのんきなことを言っていられなくなりました。...

2020.04.01

2019年

第284回 憲法1条と99条

憲法1条と99条は実質的には日本国憲法の最初と最後の条文です。さて、この2つの共通点はなんでしょうか。それは、共に天皇が登場することです。

1条は「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位...

2019.04.01

2018年

第272回 散る桜

渋谷の伊藤塾の前の桜も華やかに咲きほこり見事に散っていきました。 「散る桜、残る桜も散る桜」これは良寛和尚によるものとされていますが、受け止め方は様々のようです。特攻隊員の遺書をイメージする人もいますし、命のはかなさを感じる人もいます。どうせ散ってしまうのだから頑張って咲き続けていても無駄だと考えるのか、同じように散るのであれば、美しく咲いていたいと考えるのか、とらえ方は人それぞれです。

誰もが生まれた瞬間から死に向かって歩み続けているのですから、命の意味や...

2018.04.02

2017年

第260回 花見と共謀罪

渋谷・伊藤塾前の桜並木も一年で最も美しい時期を迎えます。試験直前で、花見どころではないという塾生には、叱られそうですが、世の中はお花見の季節です。中には日ごろの憂さを花見で晴らしたい人もいることでしょう。ですが、花見に行って、同僚と盛り上がってしまうときは注意が必要です。

たとえば、ソフト開発会社の社員が花見の宴席で同僚と、「こんな会社辞めて...

2017.04.01

2016年

第248回 安保法制違憲訴訟

安保法制が3月29日に施行されました。この安保法制には実に多くの市民が全国各地から反対の声をあげ、圧倒的多数の憲法学者をはじめとして元最高裁長官や元内閣法制局長官までもが憲法違反と批判しました。またこれを審議した国会運営が民主主義の実体を欠くものであったことは、国会中継で目の当たりにしたとおりです。

この安保法制に対して違憲訴訟を4月下旬には提訴しようと準備しています。...

2016.04.01

2015年

第236回 桜

この時期の雑感でよく桜を話題にします。渋谷の伊藤塾の前の桜並木は本当に見事です。ベトナム人学生の支援のためにやっているベトナム料理屋(ハノイのホイさん)でも桜をモチーフにしたフォーを提供して好評を頂いています。ただ、今年は例年に比べて桜の密集度が低く、通りを覆うような桜のトンネルの印象がありません。枝をかなり剪定してしまったからです。空が見える隙間がないほどに桜が天を覆う様子は圧巻だったのですが、今年はけっこうスカスカに空が見えてしまいます。

例年の桜を知っている人の中には、ちょっと残念な気持ちの人もいるかもしれ...

2015.04.02

2014年

第224回 試練の意味

この時期になると、新しく法律家、行政官を目指す皆さんで塾が賑わいます。多くの塾生を祝福するかのように渋谷の伊藤塾前の桜並木は満開です。桜の花言葉にあるように「気高い精神」をもった真のリーダーを「すばらしい教育」によって育成したいという思いで塾を創ってもう19年目になります。塾を立ち上げた頃に生まれた皆さんたちに利用していただけるなんて、本当に感謝の気持ちで一杯です。

人は、多くの人に助けられながら、自分の意思で生き続けています。きっと何...

2014.04.02

2013年

第212回 さくら

先月でイラク戦争から10年、東日本大震災・福島第一原発事故から2年がたちました。様々な報道もなされましたが、充分な反省や検証がなされてきたとはとてもいえません。日本はなぜ、「イラクに大量破壊兵器が隠されている」というような間違った情報に踊らされて、イラク戦争に「参戦」してしまったのか。国防軍を持とうとするのであれば、文民統制の有効性に関わる極めて重要な問題のはずです。しかし、残念ながら日本では何の検証もなされていません。震災復興も原発事故の原因究明も遅々として進みません。

人間は不完全な生き物ですから、ときどき過ちを犯します。そしてその人間が...

2013.04.02

2012年

第200回 記憶

先日、2冊ほど本を出しました。「“司法試験流” 勉強のセオリー」(NHK出版新書/2012年4月10日発売)と「記憶する技術」(サンマーク出版)です。(※下段参照)「勉強のセオリー」の方は、Eテレ「仕事学のすすめ」のテキストを大幅に改訂したものです。ゴールからの発想をさまざまな勉強やビジネスに役立ててもらえるヒントが満載です。この雑感でも何度か触れましたが、司法試験の勉強方法は本当にいろいろな分野の仕事に役立てることができます。実際に法律家や行政官として実務についてから、その真価がより発揮されるに違いありません。ぜひ読んでみてください。

もう1冊の「記憶する技術」は、はじめに出版社から記憶術の本を書いてもら...

2012.04.03